!!!今更MinGW/MSYS(2) mingwPORT:zlib,libjpeg 何かと入り用である[zlib|http://www.zlib.net/]/[libjpeg|http://www.ijg.org/]をMinGW環境にインストールする。 これらはそれぞれの公式サイトから取得してインストールも可能と思われるが、MinGWには''mingwPORT''と言う仕組みがあり、一部の有名ライブラリはMinGWに適した形でネットワークインストールできる。 mingwPORTが行うのは大雑把に、 *インターネットからのソースアーカイブ取得 *ソースディレクトリ(/usr/src)への展開(解凍) *MinGW向けのパッチ当て *ビルド *MinGW環境へのインストール である。パッチ当てと言っても機能的な部分を変更する訳ではなく、ほとんどはMinGW環境でのビルドエラーの修正や、インストールファイル名の補正程度だ。 !!!mingwPORTを使用可能にする mingwPORTを使用するためには''wget''が必要になる。[MinGWのリリースページ|http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=2435]の"MinGW Utilities: wget"から''wget-1.9.1.tar.gz''を、さらに"User Contributed: mingwPORT"から''wget-1.9.1-mingwPORT.tar.bz2''を取得する。 MSYSのディレクトリが足りていないので、まず/usr/src(MSYSでは/usrが/と同等のため、標準配置ではC:\msys\1.0\srcになる)を作成し、上記ファイルをそこで解凍し、wget-1.9.1/mingwPORTでmingwPORT.shを実行する。 $ mkdir /usr/src $ cp wget-1.9.1* /usr/src/ $ cd /usr/src/ $ tar xfvz wget-1.9.1.tar.gz $ tar xfvj wget-1.9.1-mingwPORT.tar.bz2 $ cd wget-1.9.1/mingwPORT $ ./mingwPORT.sh mingwPORT.shでは以下のような質問が出る。 Download file? (Yes) Unarchive file? (Yes) これらにはnoと入力し、残りの質問はEnterでよい。 mingwPORTの標準的使用方法は対象のmingwPORTアーカイブを解凍してmingwPORT.shを実行するだけだ。 が、ここではwget自身が入っていないこと、/tmpがWindowsの一次ディレクトリに割り当たることから、手動で解凍までを行っている。 !!!zlib wgetが入ってしまえば、zlibは簡単だ。 "User Contributed: mingwPORT"から''zlib-1.2.3-mingwPORT-1.tar.bz2''を取得し、解凍してzlib-1.2.3/mingwPORTに移動、mingwPORT.shを実行する。 質問は全てEnterでよい。 $ tar xfvj zlib-1.2.3-mingwPORT-1.tar.bz2 $ cd zlib-1.2.3/mingwPORT $ ./mingwPORT.sh !!!libjpeg libjpegもzlibと全く同様の手順でインストール出来る。