PDF関連フリーソフトのメモ
PDF関連のフリーソフトはここ数年増加の一途を辿っている。時々必要になって探すのだが、毎回どれがよいのかよくわからなくなるので自分用メモ。
※この記事は現状、本当にメモレベルです。そのうち改善したい。
作成ソフト
最もフリーソフトが多い分野で、上記の通り毎回わからなくなる分野。
ソフト | 確認Ver | 日本語 | 外部レンダラ | 商用 | 付加機能 | 64bit対応 | Vista対応 | 広告・登録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
doPDF | 6.1.267 | GOOD | 不要 | 可 | NONE | 対応 | 対応 | なし | 筆者の常用 |
ライブPDFプリンタ | 1.21 | GREAT? | 不要 | 可 | GOOD | 非対応? | 非対応 | なし | Vista対応に期待 |
CutePDF Writer | 2.7 | GOOD | 要 | 可 | GOOD | 対応 | 対応 | なし | 定番 |
BullZip PDF Printer | 5.0.0.609 /6.0.0.648 |
OK? | 要 | 右記 | GOOD | 対応 | 対応 | なし | 日本語は設定次第か?商用は10ユーザまでフリー |
Virtual Image Printer driver | 1.4.1 | OK | 不要? | 可(GPL) | 右記のみ | 非対応 | 未確認 | なし | JPEGやPNGで出力可能 |
PrimoPDF日本語版 | 4.0 | OK? | 不要? | 右記 | GOOD | 未確認 | 対応 | なし? | 企業内でも個人的に導入するならフリー |
クセロPDF | 2.2.0 | GOOD? | 不要? | 右記 | GOOD | 非対応 | 対応 | 登録/広告 | 有名どころ、クセロPDF自身を対象としない商用は可 |
瞬簡PDF ZERO | 2.0.2 | GOOD? | 不要? | ほぼ不可 | GREAT | 非対応 | 対応 | 登録/広告 | 有名どころ、商用は社内限定かつ少量のみ可(作成物の外部公開不可)、内部的にはクセロPDF使用 |
Pdf995 | 8.4 | OK? | 要 | 可? | (GREAT) | 対応 | 対応 | 広告 | フリーの草分け、追加モジュールで非常に多機能になる |
PDFCreator | 0.9.5 | BAD? | 未確認 | 可(GPL) | GOOD | 未確認 | 未確認? | なし | 日本語はかなり弱いとの噂 |
以下注意事項
- 「外部レンダラ」とはGhostScript等の外部レンダラを必要とするか否か。
- 「日本語」の項目は以下の点をごちゃまぜで総合評価している。GOODならほとんど問題なし。
- メニューなどの日本語化度。
- 日本語ファイル名対応。
- 印刷内容の日本語対応。
- 「付加機能」とはセキュリティ設定や文書情報設定、しおり設定などの機能。
- 「?」の付いている項目は筆者が試した結果や公式情報ではなく信頼性が微妙。
- 「商用」(営利目的使用)に関しては大雑把に記載。使用前に実際の条件を確認すること。
お薦め
付加機能が不要ならdoPDF。とにかく使用法が簡単で、広告も無く登録も必要ない。1年ほど前の時点で、他のPDF作成ソフトよりも内容に日本語を含む文書の対応がしっかりしていた。具体的には、WordやExcel等で図形オブジェクトや埋め込みVisioオブジェクトなどを使用した場合に、それらの中まで日本語をしっかり再現し、かつ商用可能なのはこれしかなかった。公式サイトは英語のみなので導入までは若干敷居が高く、動作時も一部日本語化されていないが、問題となるほどではない。
閲覧ソフト
少し前までなら中級者以上御用達のFoxit Readerを薦めたのだが、現在は少し状況が違う。
本家本元であるAdobe Readerが、Ver.9にて起動をかなり高速化したようだ。筆者のCore2Duo T5500 1.66GHz、メモリ1GBのノートPCでは、Foxitと比較しても一呼吸遅い程度しか差が無い。これならばAdobe製のほうが何かと間違いはないと考えている。
ただし、下記編集ソフトに分類したPDF-XChange Viewerを常用してもよいなら、閲覧も編集もそちらに統一できるというメリットがある。
編集ソフト
編集ソフトはそれほど数が出ていない印象。現状では1つのみ記載する。まじめに検証していないので注意。
PDF-XChange Viewer
PDF-XChange Viewerはフリーで軽いタブ式ビューア…なのだが、簡易編集(囲み丸付け、注釈付け、テキスト埋め込み等)をサポートする。UIは一応日本語化可能だが若干英語部分が残る。内容が日本語のPDF自体は問題なく扱える。また、PDF-XChange Viewer自体を対象としない商用が可能だ。
ただし、環境に依るかもしれないが、日本語入力時に問題が発生することがある。筆者の環境では、入力した漢字が、それに相当する中国の漢字(繁体字?)で表示されてしまうことがあった。
その他
PDFを取り扱う様々なソフト。
Free PDF Compressor / PDF Version Converter
NicePDFというシェアウェアのPDF作成ソフトがあるのだが、同じ会社が配布しているフリーのPDF変換ソフト。
Compressorの方は圧縮ソフトで、PDFのversion1.5(Adobe Acrobat 6相当)からの機能を使用しサイズを最適化する。上記でお勧めに挙げたdoPDFが出力するPDFはサイズが大きいのでこのツールで圧縮しなおすとよい…のだが、このツールは使い勝手が悪い。毎回参照ボタンを押すのが面倒なので結局あまり使用してはいない。せめてファイルをドロップしての起動に対応してくれれば楽なのに。圧縮を効かせたい場合にはdoPDF以外を使用するほうが現実的かもしれない。
Version Converterの方は対応するPDFのバージョンを変更するツール。PDFのバージョンなど気にした事のある方は少ないかと思うが、それぞれ使用可能な機能(パスワードでの保護や圧縮などの機能)が異なっている。PDF関連ソフトでも、実はそれぞれ扱えるバージョンが異なる。バージョンで問題が発生した場合にこのツールで緩和することが可能だろう。しかし、バージョンを進める方向に変換するのは問題ないだろうが、古いバージョンに変換するには、その仕様上対応できない機能もあると思われるので注意。
Ghostscript
GhostscriptはGPLのPostScript/PDFインタプリタで、簡単に言ってしまえばPostScriptによる印刷関連処理とPDF処理をほとんどなんでもできるソフトウェアだ。上記のPDF作成ソフトでも、Ghostscriptをレンダラとして使用しているもの、Ghostscriptの改造版などを包含しているものは多い。
極端な話、印刷処理をPostScriptファイルとして保存し、Ghostscriptに通せるのであれば、上記のPDF作成ソフトなどは一切必要ない。しかし、Ghostscriptの使用方法は複雑で、ましてやフォント関連や日本語などが絡むと非常に面倒なので、上記のソフト群には利便性という意味がある。
上記のソフト群でレンダラにGhostscriptを使用する場合、Ghostscriptがインストールされていることになる。これを使用すれば、上記NicePDFのFree PDF Compressorを使用せずとも圧縮処理を行うことができる。その方法がぼやっきんぐにて紹介されている。
詳細はそちらを見ていただく(丸パクリになってしまうので…)として、ここでは備忘録的にコマンドラインだけ書いておく。
gswin32c.exe -q -dNOPAUSE -dBATCH -sDEVICE=pdfwrite -dAutoFilterColorImages=false -dColorImageFilter=/FlateEncode -sOutputFile=out.pdf -c .setpdfwrite -f in.pdf
PrintPDF(Firefox Add-on)
作成ソフトに分類すべきかもしれないが、PrintPDFはFirefoxで表示しているWebページをPDF化できるアドオンだ。上記の印刷経由のPDF作成ソフトでももちろん問題ないのだが、ツールバーのボタン一発で作成できるあたりが便利かもしれない。doPDFと比較してみたが、出来上がるPDFはやはり若干異なるようだ。
Firefoxには他にもPDFを作成できるアドオンはあるのだが、Webサービスをアドオン経由で利用するものが多く、データやURLを外部に送るには適さない内容(=個人情報を含む内容)をPDF化したい場合はこちらのほうがよい。利用に登録などが不要な点もこのアドオンが有利だ。
最終更新時間:2008年08月18日 17時49分47秒